現代社会のストレスが高まるなか、めまいに苦しんでいる方は増加傾向にあります。

めまいを感じたときには、最初に耳鼻科を思い浮かべるかもしれません。

耳鼻科を訪れると、一般的にはめまいを和らげる薬が処方されます。

薬の服用によって一時的には回復するものの、再びめまいが起こったときには、また耳鼻科を訪れる必要があります。

めまいの薬は一時的に効果はあるものの、根本的な原因への対処とはなりません。

根本的な問題が解決されなければ、めまいは繰り返されるでしょう。

 

自律神経の不調がめまいの一因とされていますが、整体の施術ではめまいの本質的な原因にアプローチしながら身体のバランスを整え、自律神経の調和を図ることが可能です。

めまいが繰り返される場合は、整体での治療を考えてみても良いかもしれません。

しかし、めまいにはさまざまなタイプがあり、なかには整体では対処困難な深刻な疾患が隠れていることもあるでしょう。

 

今回は、めまいの種類と整体の効果について詳しく見ていきましょう。

 

めまいの種類

めまいには、主に4つの種類が存在します。

一つずつ説明していきます。

 

回転性めまい

静止していても、まるで自分や周囲が回転している錯覚に陥るタイプのめまいを回転性めまいといいます。

症状としては、嘔吐を伴うほど強烈な不快感を引き起こすことがあります。

回転性めまいはしばしば一時的に続き、最終的には消失するのが一般的で、これは耳の内部の状態、特に三半規管のリンパ液の増加や耳の疾患が原因であることが多いです。

メニエール病（三半規管のリンパ液が増加する状態）や、三半規管を取り巻く神経や内耳に炎症が起こる病気は、回転性めまいを引き起こしやすいとされています。

耳の疾患は自律神経の不調に起因していることが多く、耳鳴りや聴力低下といった症状を併発することがあります。

ただし、回転性めまいの背後には、放置すれば生命を脅かす恐れのある重大な疾患が潜んでいる場合もあるため、注意が必要です。

 

浮動性めまい

頭が軽く浮かぶような感覚や、足が実際よりも軽く感じられ、まるで空中にいるかのように感じるのが浮動性めまいの特徴です。

浮動性めまいは、回転性めまいと比較して症状が穏やかなことが多いですが、繰り返し現れる傾向にあります。

主な原因としては、ストレスによる自律神経の不調、薬剤の副作用、もしくは脳梗塞や脳出血といった重篤な疾患が挙げられます。

 

動揺性めまい

「頭が不安定に揺れる」「身体が不安定に動く」といった表現が、動揺性めまいを表すときに使われます。

浮動性めまいとは異なり、特に立ち上がる際に足が不安定になったり、直線的に歩くことが難しかったりといった症状が現れます。

動揺性めまいの背後には、脳や心臓の問題が関与している可能性があり、適切な検査を受けることが重要です。

 

立ちくらみ感のあるめまい

立ちくらみは、立ち上がった際にふらつきを感じたり、視界が一時的に暗くなったりする現象を指します。

立ちくらみを単なる軽度のめまいと捉えがちですが、「前兆失神」ともいわれ、失神する直前の状態です。

場合によっては、実際に短時間意識を失っていることもあり得ます。

このタイプのめまいは、更年期の影響で起こることもあれば、脳への血流不足による病気が原因であることもあります。

原因は、低血圧や脳梗塞、心筋梗塞などです。

 

整体がもたらすめまいへの効果

整体治療は、めまいの症状に対して効果的なのでしょうか。

ここでは、めまいに影響を及ぼす可能性がある整体の3つの主な効果について見ていきます。

 

体の歪みを矯正する

めまいが生じる一因として、首をはじめとする身体の部位が適切な位置になく、歪みが生じていることが挙げられます。

姿勢や身体の調和を改善することで、めまいが減少する可能性があるでしょう。

さらに、身体のアンバランスは血液やリンパの流れを阻害することが知られており、自律神経の不調や肩こり、首凝この根本的な要因となることがあります。

整体によって歪みを矯正し、血液やリンパの循環を改善することで、めまいの症状が軽減する方もいます。

 

自律神経系のバランスを整える

自律神経のバランスが崩れると、脳への血液循環が不十分になり、これがめまいの原因となることもあります。

ストレスや生活リズムの乱れなど、日常生活のなかで無意識に進行する自律神経の不調は、気づかないうちにさまざまな体調不良を引き起こします。

怒りっぽくなったり、疲れやすさを感じたり、不眠に悩まされるなどの症状が現れたら、自律神経のバランスが乱れている可能性があるでしょう。

整体を通じて身体を調整することで、自律神経のバランスを回復させる効果が期待できます。

 

血液とリンパの流れを改善する

めまいを引き起こす要因の一つとして、脳への血液供給不足が挙げられます。

神経や血管は相互につながっており、血液やリンパの流れがスムーズでない場合、その影響は全身に及びます。

流れが滞る主な理由は、水分不足、運動不足、冷え、ストレス、さらには身体の歪みなどです。

水分不足や運動不足、冷えは意識的な努力で改善可能ですが、身体の歪みを自力で直すのは難しいでしょう。

整体による調整で歪みを改善することは、血液とリンパの流れを促進し、結果として身体のさまざまな不調を緩和します。

もし、軽い症状でも何かおかしいと感じたら、整体を受けて身体の歪みをチェックしてもらうことをおすすめします。

 

まとめ

本記事では、整体を通じためまいの改善について説明しました。

めまいの背後には、必ずしも重篤な疾患が潜んでいるわけではなく、不適切な姿勢や身体のずれが原因である場合も考えられます。

姿勢が乱れると、血液やリンパの循環不良を招き、それが自律神経の混乱を引き起こします。

それほど、身体の各部分は密接に連携しているということです。

姿勢やゆがみの改善に焦点を当てることで、めまいの根底にある問題に効果的に対処できることが期待されます。

先に述べた通り、めまいは重大な健康に関する問題の兆候である可能性もあります。

そのため、まずは医師に相談し、深刻な疾患が隠れていないかどうかを確認することが重要です。